カイロまで―日記より―
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ヨーロッパの旅
著:勅使河原蒼風
1900年生まれ。華道草月流の創始者。
1928年、第1回草月流展を開催し、軽快でモダンな花が評判となり、NHKラジオのいけばな講座を担当、この放送や以後の草月展を通じて草月流いけばなが広く知られるようになる。
華道において斬新な手法を多く提供し「花のピカソ」と呼ばれた。
ヨーロッパの旅
トップページでご紹介する“あとがき”
あとがき
ヨーロッパから帰って来て半年あまりたって、やっとこの本が出来た。
ヨーロッパへ出かける前に東峰書房の三ッ木さんに、帰ってきたらすぐ原稿を渡しましょうなどと軽く約束したのだったが、さっぱりヒマがとれなくて閉口した。
まだ書きたかったこと、また書いておくべきことがずいぶんあるのだが、そうしていられないのが残念である。
だいいちむこうで会った好きな人たちのこと、たとえば朝日新聞の小島さんとか、東京新聞の笹本さん、共同通信の高田さん、シャンソンの石井好子さん、APの高田美子さん、画家の今井俊満、堂本尚郎の両君、アトラン、サム・フランシスの両氏、アンドレブロックさんというように沢山あって、感謝したことや、おもしろいことなどいくらでもあるのにまるで触れなかった。