カイロまで―日記より―

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12/6/13
書籍「社労士が見つけた!(本当は怖い)採用・労働契約の失敗事例55」6/13発売しました。
12/3/28
書籍「社労士が見つけた(本当は怖い)解雇・退職・休職実務の失敗事例55」3/28発売しました。
11/12/21
書籍「税理士が見つけた!(本当は怖い)事業承継の失敗事例33」12/21発売しました。
11/11/2
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ヨーロッパの旅

著:勅使河原蒼風
1900年生まれ。華道草月流の創始者。  1928年、第1回草月流展を開催し、軽快でモダンな花が評判となり、NHKラジオのいけばな講座を担当、この放送や以後の草月展を通じて草月流いけばなが広く知られるようになる。  華道において斬新な手法を多く提供し「花のピカソ」と呼ばれた。

ヨーロッパの旅

パリ

こだから

 妊娠した女の人が彼氏にいたわられながら街を行くのが目につく。
 よく考えてみると、妊娠しているのが目につくのでなくて、非常に大事そうにこれみよがしにいたわられているありさまが目につくというわけだろう。
 ぞろぞろ人が歩いているシャンゼリゼなどでこのような姿をいく組も見ることがあるのだが、こんな風景は日本ではまずいまのところ見られない。 フランスでは子供が大切な財産であり、誇らしい御自慢品であることが徹底しているようで、日本だってほんとうはそうなのだが、人前に見せびらかすような風習はないわけだ。
 むしろこれは反対にさえ扱われるくらいで、きまりが悪かったり、やっかいもの的であったりするのが多いのだからえらいちがいといわねばならない。
 子供を生むのにも、育てるのにも、ちっとも金の心配がないどころか子沢山の方が手当の年金で暮しよくなるというパリと同じようになれない日本の事情は深刻なものがあるわけだ。
 だから乳母車にきれいなオベベを着せた赤ちゃんをのせて人ごみを歩く夫婦はしんからありがたくて、うれしくてたまらないという風情なのもむりはない。